今年も大野町立西小学校から6年保健学習「感染症(エイズ)の予防」の授業の依頼を受け、学校保健安全委員会の授業参観を兼ねて、6年生の教室でエイズ予防講話を行いました。子供たちはエイズ予防講話の前にも1年を通して色々な授業を外部講師から受けているとのことで、質問も積極的でした。
授業の後行われた会合では、父兄代表から「家で子供とどのようにエイズ予防について話をすれば良いのか」などの質問があり、「時間をかけていい相手を見つけることで感染する機会を減らすことができる」といった子育ての実体験をもとにした回答に、保護者の方々も納得した様子でした。また、今後もこうした機会があると、親子ともに学ぶことができるという感想が聞かれました。
Q. 家で感染しているかを確認することはできますか。
A. 保健所に電話して検査を予約しましょう。匿名で、無料で受けられます。ただし感染したかもしれない出来事から、3ヶ月程度待たないといけません。
Q. 薬以外でウイルス(HIV)を弱める方法はありますか。
A. Covid-19のように、よく食べてよく寝て身体を大事にすれば治るウイルスもあります。ですが、HIVに関しては、薬以外に弱める方法はありません。
Q. インフルエンザ(ウイルス)にも正式名称はありますか。
A. A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、C型インフルエンザウイルスの3つがあり、大きな流行を起こすのはA型とB型です。そうやって疑問を持った時に勉強していきましょう。
Q. 健康診断でも血液検査をやった気がしますが、それではわからないのですか。
A. 輸血で調べようとした例が過去にあるようですが、保健所にいくのが一番です。
Q. HIV感染者数を減らせますか。
A. 子どもたちが学べば必ず減ります。勉強が最大の予防薬です。
そして、君たちのような若い方が学ぶことが重要です。
Q. 治療法は他に開発されていないのですか。
A. インフルエンザやコロナと違い、エイズにワクチンはありません。
ワクチンは病気を疑似体験して抗体をつくるものですが、HIVは形が変わってしまうためワクチンをつくれません。薬代は1日7千円しますが、飲み続けていればウイルスの量を抑えることができる良い薬はあります。
Q. エイズは動物からもらうこともありますか。
A. 元々はアフリカのお猿さんからとも言われおり、感染した猿を食べることでヒトに感染し、感染した人がアメリカに行って、そこから広まったという説があります。
Q. エイズの薬をつくったのは誰ですか。
A. ウイルスの特徴をつかんで薬をつくるキッカケをつくったのは、HIVを発見したモンタニエ博士です。薬そのものを作ったのはスイスやアメリカなどの製薬メーカーです。
Q. エイズの感染確率は?
A. その人によって感染しやすい・しにくいがありますが、3つの感染経路を防ぐことが何より重要です。(*補足:性感染による確率は非常に低く0.1〜1%ですが、一度で感染することもあり得ます。)
CATEGORY:エイズ予防講演(教育現場にて)