1983年、世界に先駆けて後天性免疫不全症候群(エイズ)の病原体であるヒト免疫不全症ウイルス(HIV)を発見し、HIV研究の糸口を開きました。
1986年、モンタニエ博士のグループは、第2のエイズウイルスHIVⅡを新たに発見。
1991年には、彼の研究チームによってHIV感染者の体内でTリンパ球が消失するメカニズムがアポトーシス(プログラムされた細胞死)であることが突き止められました。
エイズの爆発的な増加を危惧したモンタニエ博士は、1993年に、当時ユネスコの総裁であったフェデリコ・マヨール氏と共に、パリのユネスコ本部に世界エイズ研究予防財団を設立しました。
そしてエイズの被害の最も大きい地域であるアフリカに予防や治療の新たな発展の成果を導入するためコートジボアールの首都アビジャンにエイズ研究センターを開設しました。多くの診療所や病院が近年の状況に苦しむ中、センターにはますます多くの患者さんがつめかけています。
また、カメルーン共和国のヤウンデに、財団による二番目のエイズ研究センターが平成18年2月23日新設されました。
現在、モンタニエ博士は、高価でずっと服用が必要である現在のエイズ治療法に代わる免疫を高める食品と治療用ワクチンの開発に取り組んでおり、臨床試験に向けて日夜研究を続けています。